ぼやきのたにっかーず

呟くには長すぎる独り言を書くところ

独断と偏見の耐寒性データ(多肉編)

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寒くなってきたので関西瀬戸内での耐寒性情報でも載せてみます。
このリストは基本的に私が実際に育て、枯らした経験のある品種です。

例年なら冬の平均気温が5度前後、最低気温も2度ほどある瀬戸内で、2021年冬に氷点下4.8℃を記録。
死屍累々の庭に呆然と立ち尽くし、
それでも生き残った多肉たちの姿から「生と死を分けた要因」を探した冬の日の記憶から簡易データを作りました。

《生育環境》
・雪 ほぼ降らない
・基本的にプラス気温。ただし夜間の最低気温が氷点下の日が数日続くことがまれにある。


《大前提》
多肉は、凍ったら死ぬ

とにかく濡らさないこと!
濡れたら一晩で枯れたりする。
雨、霜が天敵。雪はまだマシ。
濡らさなければ、かなりの品種が氷点下1〜2度まで耐える。
土も乾かすこと!
真冬は土ごと凍りつき、土の中に氷柱ができる。ココピートは特に要注意。

《風のいたずら》
吹き付ける凍えるような寒風が、植物の体力をかなり奪うので、風除けがあるだけでもかなり効果があります。

《断水によって耐性を付ける》
水を断つことで葉の中の液体の濃度が上昇し、凍りにくくなります。
水はすぐ凍るけれど、油はなかなか凍らない、という感じ。10度を下回ったあたりで断水を始めるとよさげです。

《⓪ 論外》

【フィットニア】

多肉じゃないやん…
観葉植物系は寒さに弱いものが多い。
コーヒーの木とかかなり弱い。
ただヘデラ等ツタ系は氷点下でも平気。

サンスベリア

そもそも外に置くなという話で。
10度以下になったら取り込まないと気が付いたらご臨終していたり…

モンステラ

だから多肉じゃな…(略)
気温だけで言うと5度ぐらいまでは耐えるが、凍傷を起こしやすく、濡れた場所から痛みが広がるので外置きはおすすめしない。

《① 寒さに弱い品種 (7度以上)》

寒いのがダメな連中。早めに温室や室内に取り込んだほうがいいもの。

【ベゴニア】

そもそも多肉ではないような…5度以下だと弱りやすいのでなるべく室内へ。
耐陰性はそこそこある。
(-4度辺りで外置きのままにしていた木立ベゴニアを枯らしたが、根が生きていたので復活)

ポーチュラカリア・ポーチュラカ

氷点下だとかなりまずい。濡れていなければ3度くらいまでは割と元気。

「 花系ポーチュラカ

寒さに弱く一年草扱いの子たち。10度を下回るといじける。8度より下がると枯れ始めることがある。
冬に雨や霜に当たるとほぼ枯れる。
しかし本来は多年草、室内の暖かい場所では冬を越せます。
(関西の当家では外置き鉢植えの根が生きていて春に復活した事例あり)

マツバボタン

マツバギクに似てるのでごっちゃにされやすいが、こちらもポーチュラカ属。寒さに弱い為ポーチュラカと同様に一年草扱いをされてしまう不憫な子。冬越し可能。

雅楽の舞」

100均でもまれに見かける子。-4度を経験した冬、古株を含めて10本以上が枯れ、数本のみ生存。
マイナス1度程度が数日の地域なら外でも耐える。

「ウェルデルマニー」

長ーく這うように伸びていた子が、一夜にしてメンマ状態に。耐えれるのは5度くらいまで。
7度以下になるような場所では屋内にしまった方がいい。

「ピンキー(ギリエシー)」

ウェデルマニーよりはマシ、というレベル。室内避難をお勧めします。
茎に小さな子株のようなものをたくさんつけるので、回収して室内に置いておくと可愛い。

「モロキニエンシス」

木質化しているものはそこそこ寒さを耐えるが、落葉し易い。古株はしっかり水を切れば0度前後まで持ち堪える。
若い苗程耐寒性が低い。

カランコエ①】

「子宝草・不死鳥系」

しじみ蝶、子宝弁慶草、不死鳥、黒蝶など。
寒さに弱いので温室に避難。3度以下は避けた方がよさげ。霜が嫌い。
不死鳥はまだ強い方で、濡らさなければ-1度くらいまでは耐える。

「ポエール/ミロッティ/ベハレンシス」

かなり弱い。油断するとシナシナ…茹でたおひたし状態に。
特にポエールは傷みやすいので、氷点下になる場所では室内か温室へ!
元気に保つなら最低でも5度は欲しい。

プミラ(白銀の舞)

なぜかこの品種だけ、雨の当たらない日向で乾かしておけば屋外越冬が出来てしまう。
といっても氷点下が辛いのは他と同じ。買ってきたばかりの子は室内に入れてあげた方が安心です。

「園芸・花系」

→花鉢として売られている物。
雨が当たらない軒下などであれば0度前後まではなんとか耐えるが、基本5度を下回る場合は室内に取り込んだ方が安心。
(玄関日陰で-4度まで耐えた吊花系カランコエ…5年以上この場所にいて慣れていた、というのが理由)

アロエ

種類が半端なく多いので一概には言えないが、できれば0度以上ゾーンにいた方が安心。
-4度で、かつ雨にあててしまい、寒さに強い筈のキダチアロエまで死なせたことが…
乾かして凍らせなければ耐える品種が割とあったり。

【シソ科プレクトランサス属】

「アロマティカス系」

(アロマティカス、キューバオレガノスウェーデンアイビー、ペンテリー、シルバーグラス、コエルレウス、プロストラーツス、サルコステムモイデス等)
基本的に5度を下回るとデッドゾーン
しっかり乾かしておけば-1度〜-2度まで耐える。ただし葉が傷みやすい。黄色くなり、縮こまる。木立しているものの方が耐寒性があるが、水が凍る温度になるとほぼ確実に死滅するので、できる限り冬場は暖かい場所へ。
(以上、上記アロマ系全て凍死させた経験者より)

「エルンスティー

シソ科プレクトランサス属。
どちらかといえば塊根植物系で、冬は落葉するが春にまた芽吹く。
耐寒性はアデニウムより少し強い程度なイメージ。乾かしておけばかなり強い。濡れた場所では南無…

ペペロミア

ペペロミアにはかなりの種類があるが、多肉としてよく売られているのが「ニパドラ」「コルメラ」「グラベオレンス」「アスペルラ」などなど。葉に窓があるぷっくり系。元々は熱帯系の植物。
葉系のペペロミアは耐寒性が低く、5度を下回ると枯れる。多肉系のペペロミアも同様で、10度以下の屋外だと葉がボロボロ落ちるので、基本的に室内がおすすめ。日陰にも強い方なので冬の間は家の中でぬくぬくと。
グラベオレンスは冬でも頑張る、けど、可哀想なことになります。

《② 外気温0度あたりまで。》

カランコエ②】
「月兎耳など」

兎系などのモフモフは湿気で低温障害を起こしやすい。
カラカラに乾いた日に当たる環境で雨霜雪に当たらなければ-5度程度までは持ち堪える。濡れたら7度以上でも死ぬ事がある。
モフは濡らしちゃだめ。濡らしちゃだめ。(大事なことなので2回言いました)

【クラッスラ①】

「ブロウメアナ」

冬は濡れたら死、というレベルで凍結・霜焼けに弱い。
ただし、からっからに乾燥させて、風が当たらない場所に置けば屋外でも-2度程度までは耐える。外に慣れてるものなら-4度で生存。
葉の傷みが出るので、室内退避の方がおすすめ。

「ボルケンシー」

基本的に室内避難がおすすめ。紅葉が綺麗なのだけれど、凍らせたらさよなら( ˃ ⌑ ˂ഃ )

エケベリア①】

(加筆中)

③ 寒さを耐え忍ぶ品種(-3度程度まで)

【パキフィツム】

比較的熱さ寒さに強いものが多いようで、年中外置き。この見た目でなかなか凍らないのが不思議。
2年外置きで凍結被害はなかったものの、斑入りがやたら斑落ちになったのでダメージはある。

エケベリア②】

「パリダ・ピーチプリデ」

完全に乾燥させた状態であれば-5度を下回っても耐えるが、寒さの慣らしが足りていないと凍って枯れる。
コツとしては11月ごろから水を切り、葉内液濃度を上げておくと持ちこたえやすい。

アガボイデス系」

寒さに強い。我が家で外置きの多肉のほとんどがアガボイデス系で、濡れた状態でも比較的凍り付きにくい。
ロメオルビンが弱いのは寒さ云々以前の話で、ロメオも冬場は外置きで意外といけてしまったりする。

「シャビアナ系」

種類によってかなり差がある。シャビアナとして売っているレタス風なやつは寒さに強い。葉が薄いからなのか、凍り付きにくく、雪の下でも平気な顔をしていることがある。
ただし凍りつくと枯れる。断水せず地植えしていた高砂の翁は-4度で低温障害のため☆に。
ピンクフリルやネオンブレーカーは少し弱いようで、0度を下回ると下葉がやられることがある。霜焼けかな。

【クラッスラ②】

「リトルミッシー」

クラッスラなのに意外と冬に強い。土を完全に乾かした状態であればかなりの耐寒性を持つ。
断水で体内の濃度を上げてることが大事!

「金のなる木系」

凍らなければ-2度くらいまでならギリ耐える。それ以下はかなり危険なので、冬の夜は取り込む方が安心。
(と言いながら、アケビのつるのアーチの下に年中置いてます。慣らせば行けるのが多肉の特徴。)

「ゴーラム」「ホーネット」

クラッスラの中では寒さに強いほう。日当たりのいい場所でなら-4度くらいまでは平気な様子。

セダム(肉厚系)】

「黄麗・月の王子」

凍ると死ぬ。復活しにくい子。寒さに徐々に慣らしたものであれば0度以下でも耐えるが、濡れたら一晩で駄目になることがあるので要注意。

サンライズマム」

かなり寒さに強く、比較的濡れにも強い。軽い霜程度なら耐えられる(-3度くらいまでの話)

玉葉」「乙女心・恋心」

比較的寒さに強いが、冬場は濡れると駄目になりやすい。
凍ってしまったらアウト。復活はほぼしない。

「虹の玉・オーロラ」

寒さに強いセダムで、乾かしておけば-5度くらいまで平気。色づいて綺麗。
凍っても復活することがある。
何度も再凍結を繰り返すと流石に脱落するため、-4度を下回る場所では対策をした方が安心。

「 新旧玉つづり・ビアポップ」

土ごとしっかり乾かしておけば-5度くらいまで平気。ただし連日氷点下が続くとダメになる可能性(高)
濡れた環境では簡単に凍って死ぬ。復活はしにくい。

【グラプトペタルム①】

かなり寒さに強いが、凍ったり霜に当たると凍傷になる。
濡らさなければかなり耐える。凍っても復活するタイプが多い。

「朧月」

濡れていなければ-6度くらいまでは耐える。やや葉が傷みやすい。解凍は慎重に。

【グラプトセダム

グラプトペタルムとセダムの交配種

「ブロンズ姫」

朧月同様。凍ったら戻りにくい→そのまま枯れる。

【グラプトベリア】

グラプトペタルムとエケベリアの交配種。比較的強いが、凍るとやはり戻りにくい。

「桜牡丹」

ゴースティン。

【シノクラッスラ】

「天竺やインディカ等」

紫の紅葉がきれい。-2度くらいが限度で、それ以下になると溶け始める個体が現れる。

「スマロ(四馬路)」

中国原産で、かなりの高山地帯に生息している。
基本岩場に生えているため、寒さと乾燥には強い。濡らさなければ水が氷る温度でも耐える。
引っこ抜いて干しておいても生きてる。

【セネシオ(ネックレス系)】

グリーンネックレス

0度を下回ると傷む

ルビーネックレス

ここに入れるには少し強いと思うレベルで、他のネックレスよりは寒さに強い。ただし凍ったら最後。

【アナカンプセロス】

桜吹雪・吹雪の松
  • 2度前後までは割と元気。それを下回るとややダメージが出る事も。なかなか凍らないので、冬に強い方だが、そもそも成長期が夏なので、室内で可愛がる方が良し。
ナマクエンシス

氷点下になる前に取り込んだ方がいい。-4度でも一応生きてはいた。

ラゴプス

氷点下になる前に取り込んだ方がいい。-4度でも一応生きてはいた。

マツバギク(ランプランサス属)】

  • 5度くらいまでは耐えるものが多い。霜に当てなければ関西より南であれば屋外でも冬越し可能。(当家では放置してた鉢が根で生きていた)

街路樹の下に生えていたりする。

【断崖の女王(シンニギア)】

冬は葉を落として塊根で残るタイプ。比較的寒さに強く、年中屋外放置。
濡れた土で塊根にダメージを受けると腐るので、やはり乾かすことが大事。
(とは言いつつ雨が降っても平気でした)

【ユーフォルビオイデス(オトンナ)】

冬型で冬に成長期が来る多肉だからか、冬は意外と調子がいい。寒さには強いようで、しっかり晴れている日は冬でも水やりが出来る。
夏は爆睡中。

【パニクラーツス(チレコドン)】

和名が阿房宮
冬型多肉。10月に葉っぱを出しはじめ、7月には葉っぱを落とす。
寒さには強いらしく、パキポやアデニウムが凍死した環境でも生き生きしていた。

【ヌビゲナム(デロスペルマ属)】

真っ赤に紅葉する匍匐性の多肉。寒さにかなり強い。雪をかぶっても平気。

【リプサリス】

完全に水を切れば氷点下5℃くらいまでは耐えます。雪に当たると霜焼けになるので、ちゃんと育てたい場合は室内へ。
実は寒いとピンク色が出るという…

④ 冬だ!俺たちの季節だ!(-5度以下OK)

【グラプトペタルム②】

「秋麗」

一押し多肉。雪をかぶっても平気で、乾燥環境であれば-5度の日が続いても持ちこたえる。
とにかく紅葉がきれい。寒いのが得意というわけではないが、かなりタフなのでこのランクに。

セダム(小葉系)】

「コーラルカーペット等のアルブム系」

雪降ろうが凍り付こうがほぼ無敵。

「ペトロセダム・レフレクサム

和名では「逆さ万年草」。アンジェリーナ、シルバーペット、カメレオン等がある。
カメレオンだけ少し傷みやすい。
ルペストレやレッドウィッグルも似たような感じ。

マツバギク(デロスペルマ属)】

耐寒マツバギクで、10月まで花が咲いているもの。耐寒温度は強いもので-25度。代表種が「デロスぺルマ・クーペリー」
街路樹の下に生えていたりする。

セダムアトランティス

タケシマキリンソウの斑入り品種。アトランティスは常緑系のため、寒すぎるとやや葉が傷みやすい。地上葉が枯れても地下茎が残っていれば生えてくる。
常緑キリンソウとして掲載。

【キリンソウ系】

「キリンソウ」

常緑じゃないキリンソウ系。冬はいなくなり、春にまた芽吹く。
日本に自生しているものもあり、寒さには相当強い。

コーカサスキリンソウ」

トリカラー、ドラゴンズブラッド、なんて名前で流通しているもの。セダムではない。
生態はキリンソウ同様。

【センペルビウム】

寒いと言えばセンペルビウム。氷点下30度くらいまで耐えてしまう高山系の多肉。
濡れるとやはり耐寒性が下がるので、雨は避けた方がいい、けれど基本外置きで大丈夫。
梅雨に大量死する可能性があるので、夏の方が要注意。

【オロスタキス】

北海道でも生きていけます。
ほぼ無敵。

「爪蓮華」

昭和や白雪爪蓮華などの種類がある。冬は中心部が丸まる。
外の葉が枯れても真ん中が生きていれば、春にきっちり復活するのでご安心を。
センペルより雨に強い。
冬も得意、夏も平気な最強品種…なのだが、バッタとハダニに負けやすい。

「子持ち蓮華」

生まれも育ちも日本。学名にも「イワレンゲ」と入るレベル。秋冬がとにかく得意。
冬は特にお日様が好き。

玄海岩蓮華・ピーチパーフェクト等」

子持ち蓮華と基本同じ。

「イワレンゲ系(鳳凰や富士)」
  • 5度程度じゃびくともしない。寒さは平気なので、とにかくお日様に当てること。寒いのは平気!暑いのが嫌いなんだ。

濡れている状態で凍えるとたまに霜焼けになる。
乾かしすぎると根がやられる為、冬でも少量の水やりをすると元気に育つ。

【ミセバヤ】

冬は地上部を枯らし地下茎で生存。日本に元から自生しているだけあってかなりタフ。上に10メートル雪が積もった場所でも翌年芽吹いたという話が。根腐れ以外は強い。

【ハイブリッドセダム

「ワイルドファイヤー等」

セダムとオロスタキスの交配種で、基本的に寒さにとても強い。正確には「地上の葉を落として地下茎で生き残る」タイプ。その為冬になると地上部分が枯れたようになるが、春先に根元から芽吹き始めるのでご安心を。(たまーに根が死ぬことがあるが、土ごと完全凍結したりしなければ大丈夫)
ミセバヤ同様、上に雪が積もっても平気。

ローズセダム

耐寒性がかなり高い。昔は「ロディオラ・パキクラドス」の名前で流通していたことも。
冬は屋外余裕で、夏の暑さと湿気が苦手で徒長しやすい。

タカスソウ

セダム・キアネウム。ミセバヤと似たような感じだが、さらに寒さに強い。関西南側程度の寒さでは葉を落とすこともなく平気で耐え切る。
が、夏が無理。冷蔵庫に入れたくなるレベルで弱る。



ちょこちょこ加筆中です。
ほぼネタ。